What to pursue ~青白の物語~ Ep.1
Ep.1 始まり
チョロQタウンから少し離れた町並みのチョロQストリート、レースが盛んに行われ猛者も多く排出している激戦の町として有名な町である。そんな町の一角に住む一台のチョロQがいた。青と白のボディカラーをした清掃車がいた。
「さて、引越しは終わり。さてとレースにでも行ってみようかな」
ガレージの整理が終わり、初めて走るレースに気持ちを高ぶらせていた。
初級サーキット
受付を済ませてスタンディンググリッドに並ぶ。受付から言われた場所に並び、グリッドは11位からスタートだった。レースが始まり、第一コーナーを抜け、多少のオーバルのようなコースを攻める。トップギアの4速に入れ、最高速まで引っ張り続ける。
しかし、いくら攻めていても前にいるチョロQに追いつけない。そのままの結果でフィニッシュしたので結果は12th、最下位だった。
あろうことか、他のレースでも最下位になってしまい落ち込んでしまった。
「はあ、ダメだ~勝てない、トップスピードで引き離されるんだったら意味ないよ...」
大きなため息と一緒に少しの愚痴をこぼしていた。そんな中、一台のチョロQが後ろから現れた。
「お前ってホント鈍足だよね、そんな遅い奴がまさかここにいるとわね...まさに滑稽だわ」
清掃車に対しての悪口にも聞こえる罵声だった。
私って本当にダメ、自覚もしている...パーツもそこまでよくないし、腕も確かじゃないのも分かっている...
「ああ、誰か私にテクニックを教えて欲しいなぁ...」
私はそう思いながら夕日が沈むのを見ていた。
翌日、私は大学があるために学校へ向かった。4月ということもあってかまだ友達という友達はできていなかった。ただ、いつも傍には白のR33GT-RのチョロQの「ホワイトタイガー」がいる。この娘も何かしらわけありらしいけど、詳しいことを話してはくれない。
私はホワイトタイガーって呼ばれてる。いつもは大学にいって友人の清掃車と駄弁っている。実力的には清掃車は遅いけど、腕は悪くないと私は思っている、むしろ私より上じゃないかと思っているほどにね...
「昨日初めてこの町のレースに出たんだって?どうだった?」
「う~ん、結果は最悪だったよ、罵声を浴びさせられたし...」
そのとき私はバイトがあってレースには出れなかったからその現場を見れていなかったけど、もしその場に私がいたら怒ってたと思う。
「あ~あ、私にテクニックを教えてくれる人いないかなぁ」
一人良い人を知っていた。昔お世話になった教会のシスターだ。名前は確か...ブラック・マリアだったかな、あの人は何も分からなかった私にいろいろとテクニックを教えてくれたしな...
「一人いい人知ってるから紹介して上げよっか?」
私はその一言を頼りに向かうことにしたが、今は清掃業のバイトをしている。自分が清掃車のボディということもあってかすぐにこのバイトに馴染んだけど、一人暮らしのために生活費で消えてしまう。そのためにパーツが買えないのが痛いところ。
「う~ん、MT5ノーマルが欲しいのにこのバイト代の残りを見ると難しいかなぁ...」
今月からやり始めでもバイト代で5000G、そこから家賃で3500G、水道、ガスなどで500G、食費(ガソリン)で700Gで学費で月200G消えているからしかたないよね~
バイトが終わって私はクタクタになりがらホワイトタイガーに言われた教会へ向かうことにした。
これがまさか今後の私を変えることになるとはこの頃は思わなかっただろう...
次回、ブラック・マリア