優ハチ番外編 安時の過去 Act.5
悪魔の羽が生えるとき
Act.5 翼
数ヵ月後
あれからというもの、EvoDevilsは解散し、今はほぼ一匹狼で走っている。毎日椿ラインを攻め、地元では負け無しのランエボ使いとして恐れられている。
「自分で手を入れてるとはいえ、少しパワー不足かなぁ、タイムが伸びていない」
とにかく俺はあの悪魔への再戦のために毎日走りこみ、時には全国各地にある峠を遠征している。
「久しぶりですね、リーダー」
いきなり後ろから声をかけられた。
「ん?久々だな、鴻上。元気にしてるか?」
「ええおかげさまで、しかしリーダーがCEからCTに乗り換えるとは思いませんでしたよ」
「まあな、ちょっと気になっていたし、試乗した時にかなりバランスが取れていたからこれにしたよ」
「そうですか、やはり俺はCEを乗り回すリーダーの姿が未だに忘れませんよ」
「そういうお前もCEだろ?地元の阿蘇に戻って今阿蘇最速なんだってな?」
「ははは、リーダーにもその話聞いたのですか...」
「まあな、それにもう解散したんだしリーダーリーダー言うのやめたら?」
「無理ですよ、リーダーはこれでも恩師なんですから」
「そう...」
鴻上 大樹、元々EvoDevilsに所属し、フォーエバーナイツと呼ばれている走り屋だ。その名で分かる通り、後の”二代目”エモーショナルキングである。
「リーダー、久々にバトルと行きませんか?」
「構わないよ、新たなセッティングのチェックにもなるし下り一本でいこう」
そういって先攻後攻の形でバトルが始まった。安時のCT9Aが後ろで鴻上のCE9Aが前の形でバトルがスタート、第一コーナーのS字、高低差の大きいバンクコーナーをヒラリヒラリと2台のランエボが椿ラインを攻めて行く
「確かに昔に比べて隙がなくなったけど、詰めが甘いね」
「ここで行くのかよリーダー」
途中で安時が前に出てポジションチェンジをした。その時に鴻上はそのとき見た光景に驚愕した。
「!?、リーダーのランエボから恐ろしいオーラを放っている...前以上におぞましくマシンを覆う稲妻、そして俺は見た...加速させるかのように生え、一気に羽ばたいたそのおぞましい黒い羽を」
麓
「リーダー、アンタの走りを久々に見て感じた、前以上におぞましかったぜ」
「そうか?俺はいつも通り走っただけだぜ?」
「無自覚ですか、まあ仕方ないですよね、あれは分かるものでなければ見えないオーラだから...」
「?オーラー?お前もかなりいいオーラ出てたけど?」
「ありがとうございます。じゃなくて、リーダーのランエボから黒い羽が見えましたよ、あれは恐らく悪魔の羽...聖域の悪魔に羞じないオーラーを放っていました」
「悪魔の羽...か、いつしか悪魔が悪魔を潰さないといけないのかもな」
俺はそう思いながら再戦まで走っていた。そしていろは坂のエンペラーをひねり潰したのだが一年後にエンペラーが群馬エリアに向かいという情報を得、姫ちゃんたちならいけると感じ、俺はハチロクのパーツとFDのパーツをもって群馬に向かった。
でも俺は絶対に撃墜す、あの忌まわしき悪魔は俺が倒さないといけないから...
END
てことで、これまで優ハチと番外編を見ていただきありがとうございます。当分はチョロQの方を書きますが、落ち着いたら第三部、県外遠征編を書いていきますので、気長にお待ちください