優ハチ番外編 安時の過去編 Act.4
悪魔の羽が生える時
Act.4 崩れた関係
Act.3から月日が流れて2001年の秋
安「にしても、基矢を破ったFD3Sか、気になるところだ」
基「ああ、聞いた話だとあの舘すら敗れたみたいだからな」
安「それは気になるところだ、まあ今はあのパンテーラを追うのが先だがな」
そこには安時が愛用して乗っているCE9Aではなく同じように愛用しているBCNR33と基矢が乗り回す青いBNR34があった
この頃には岩崎基矢が首都高である走り屋に破れて首都高を去っていた頃である。
翌日 夜 いろは坂
安「悪いな、今日の模擬戦はこれで終わりだ。敗れたものは何故負けたのか、それを基にどうしたらよいか考えて来週の交流戦に繋げよう」
ちょうど安時がリーダーを務めているチーム「EvoDevils」の集まりが終わったところであった。
め「本当まとめるの上手いよね安時って」
安「まあな...それで、明日の相手は俺ら3強が出なければならなかったんだよな?」
め「ええ、向こうからのご指名だってさ」
安「やれやれ」
翌日 夜 いろは坂
安「来たみたいだな」
そこに現れたのは黒のカラーに塗られたマシンたちである。
?「今日はよろしく頼むぜいろは坂最速の3人集さんたちよ」
め「ええ、私は灰山 めぐ、ここいらでは『峠の死神』と呼ばれているわ、一応『Horndead Nightmare』のリーダーを勤めさせてもらっているわ」
安「俺は西嶋 安時、『峠の悪魔』と呼ばれ、『EvoDevils』のリーダーを務めている」
白「白木 理雄だ、『峠の天使』と呼ばれているが、チームを持ってはいないさ」
覇「俺は覇魔 餓鬼、最速の座を目指している。『Evil Undante』はそのためのチームだ」
安「始めよう、ここは上りと下り、混合の3つで相手する。下りはめぐさんが、上りは白木、混合は俺が相手する。」
覇「いいだろう、俺は混合を走る、古木は上り、大田は下りを頼む」
このチームが極悪チームであることは分かっていたのだが、問題はそのやり方だった。
勝負は3本とも勝利しバトルは終わり、翌日も走り込みをしていたのだが、不意を着かれてしまったのだ。
安「めぐさん、送りますよ」
め「ありがとう、恩に着るよ安時」
?「いまCE9Aが走り出した、好きなタイミングでやれ」
?「そうさせてもらう」
第一いろは坂 23コーナー
安「待ち伏せていやがったか、どこのアホか知らないが俺に追いついてきてみやがれ!」
?「速すぎる、普通にやったら確かに太刀打ちできねーな」
め「あのS15に見覚えある、おそらくは昨日バトルした奴」
安「極悪だとは聞いていたが、まさかこんなやり方をするとはね」
くねくねとつづら折りをすいすいと下るCE9Aに対し、立ち上がりでふらつくS15、だが追いついてきてはケツをぶつけてきてクラッシュをさせようとしている
安(悪いが、あいつに比べたらそんなものは弱いものだ。対策はできる)
?「ちっ、この先の少しスピードレンジが高い左コーナーでやるか」
32コーナー
安「ここで千切る」
?「くたばれ」
S15が減速もせずにCE9Aのリアホイールにぶつけてきた。その反動でS15は旋回して走り抜けたが、CE9Aはスピードが余りガードレールに衝突。幸い崖から落ちなかったが、リアホイールとフロント、特に反動で一回転したために左が無残なことになっていた
ちょうどゆっくりと下っていた一人の走り屋が救急車を呼んで病院に運ばれたが、CE9Aは廃車、安時は1週間の入院、めぐは意識が戻らない状態になっていた。
退院後
白「よお、あの夜に何があったんだ?」
安「Evil Undanteの一人に俺の愛車をやられた、さらにはめぐさんをあんなことにしてしまった」
白「極悪とは聞いていたが、そんな酷いことをな...安時、避けれたはずじゃないのか?」
安「俺もそう思った。だが、あいつは何もみさかいもなく突っ込んだ」
白「めぐがあんなんになったのはそいつにもあるが、安時にも責任はあるはずだ」
安「分かっている...ただ...今は一人にさせてくれ...」
白「...あいつが悪くないことはない...だけど、あれじゃあ何も変わらない、溝ができることになるが、めぐの意識が戻るまではあいつが成長できるように悪役をかってでなければならないのかもな...この件は俺達が収めなければならないこと、これで3強は敗れ、ちりじりになったと噂で持ちきりになるな」
安「...白木、お前は一体何がしたんだ?」
この後各地の峠ではいろは坂3強が敗れたことで話がもちきりになるが、俺と白木はいがみ合うことになり、つるむことはなくなり、一足触発のピリピリモードになってしまった。
今でもめぐの意識は戻らない...相当のダメージを追ってしまい、意識が戻るか分からない状態だ
俺はCE9Aを失い、BCNR33では峠はやってられないと思い、その頃の新型のランエボ、CT9Aの白を購入した。同じタイミングで白木はGC8を弟に譲り、黒のGDB-Aを購入した。
相変わらずのいがみあいが続いた。
そんな中、月日が流れて翌年の夏から秋に変わる時にエンペラーの動きを読んで俺はZero Fineへ出向くことにした。
To Be Continued..
次回 「翼」