優ハチ番外 安時の過去編 Act.2
悪魔の羽が生える時
Act.2 怒りの彷徨、消えた天使
大事故から一週間後
安「...セットアップはこれでよいかな、アンダー寄りだけどクラッシュさせに来ても対処できるだろう」
朝「安時、どうなんだよRは?」
安「ああ、対デビルRへの対応のためにアンダー寄りにしてみたんだ」
朝「アンダー寄りって、お前のRのコンセプト潰すんか?」
安「ああ、アンダーを消すセッティングだと逆にクラッシュするだろうしな」
朝「そう、折角慶太さんが用意してくれた32Rを潰さないようにね」
安「ああ」
翌日 夜
椿ライン
章「呼び出したのはアンタか?」
安「ああ、下り一本でだ」
章「ならお前が先行で逃げ切れればお前の勝ち、無理なら俺の勝ちでどうだ」
安「構わないよ、連二のためにも勝たしてもらうよ『街道キングダム』として」
章「お前がそうだったのか」
S字の第一を抜けて二台の32Rがアクセルを一気に踏み込む
章「パワーはそこまで出ていないようだな、おそらく450ps、天使と同じかそれよりパワーがあるか...4WDなら早めにタイヤを削らして後半でやればいいだろう」
椿ラインを1台一般車が登ってきていた
「うわ、すごい速い車が下っていってたぞ」
「前にいたのは安時の32Rか、水色だから分かりやすかったしな」
「後ろの32Rは一体誰だ?」
「赤、しかも紅色、もしかしたらあいつかもしれない」
「もしかして悪魔か?」
安「タイヤの熱ダレが狙いか?悪いがそれは無理だぜ」
章「すごいな、他の4WDの連中に比べて上手いな、ならもうやるしかないか」
登りと下りとの分かれ道
章「散れ」
章の32Rが安時の32Rの横に並び分かれ道に入った。もちろん横サイドを擦り付けながら入り、コーナーとは逆の32Rは向いていた
安「くそ」
安時は咄嗟にブレーキを踏み、抜けてからまた前に出て章のRは縁石に乗りつつ立ち上がりまた後ろに張り付く
ヘヤピンコーナー
章「またここか、散れ」
章の32Rがブレーキを一切踏まずに安時の32Rのリアをぶつけた
安「くそ、ハンドルがきかねえ」
速度にしては120km/hから減速して70km/hまで減速中に押され、110km/hで頭からガードレールに突っ込んだ
安「...くそ、いつかは借りは返す、街道キングダムはこれで死んだ...Rを直せるだけ直すしかないよな」
Rを直してもまっすぐ走らなかった。俺はRを手放し、数ヵ月後に出た白のエボⅢを購入した...だが、一つの出来事がきっかけである奴と衝突するとは思わなかった
To Be Continued..
次回「いろは坂最速の3人集、天使と死神、そして悪魔」