クリナ@Rのぼのぼのブログ

俺のちょっとしたことを書いていきます。

優雅に舞うハチロク もう一つのハチロク伝説 第二部

第22話 優雅に舞うハチロク
22:00 秋名山
拓「来た」
姫「、、、」
拓「俺さ、あの日の配達の帰りでアンタのハチロクを見た時にこの人やべえ、負けると思った、、けどバーストでアンタのハチロクが失速した時にモヤモヤとした感じが芽生えたんだ」
姫「あの日は長く走り込みしてたから仕方なかったけど、私もちゃんとしたバトルをしたら何か変わるんじゃないかと思った、、今日はあの日の決着を付けたかった」
拓「俺は今日、、アンタに勝つためこの秋名にやってきた、、俺は藤原拓海」
姫「私は安藤姫、、お互い納得がいくバトルにしましょう」
ハチロクvsハチロクというカード、更にはお互いが秋名を知り尽くした走り屋同士、、このバトルは相当なハイレベルなバトルになるが、このバトルは誰も見ることが無かった
つまりはバトルの結果は走った者同士しか分からないのである
五連ヘヤピン前
姫のハチロクが前で拓海のハチロクが後ろにいる状態である。
姫「このコーナーは私の得意コーナー、、私と同じスピードで越えれるかしら?」
姫が秋名で最も得意としているのは秋名の途中にある長いストレートからの左コーナーである。このコーナーはストレートでスピードが出ている状態からフルブレーキして侵入し、クリアしていくものである。
だが姫はそのコーナーを早めにマシンを振り、慣性ドリフトの状態から細かなフットワークとハンドル操作で切り抜ける
いつもそのコーナーで姫は120km/hを超えて立ち上がる。
拓「なんだよそれは!」
拓海は急に目の前で起きた姫のコーナーへの侵入に戸惑ってしまったが、食らいついて立ち上がる。その時に姫のハチロクと拓海のハチロクとの差は開いてしまった
拓「恐ろしいほど速い、、やるしかない、、立ち上がり重視の溝落とし」
五連ヘヤピン
姫「溝落としをして差を引き伸ばすしかないが、拓海君も同じように仕掛けれる、、後はタイヤへの負担を抑える」
拓「ここだ、、行っけーー!!」
秋名の溝落としは二つのやり方があると言われている。
コーナーでアンダーを出さずに抜けていく突っ込み重視の溝落としと立ち上がりでスピードを稼ぐ立ち上がり重視の溝落としがある。
この二つの溝落としの違いとして、溝に落とすタイミングとスピード、角度が違うのである。姫が行ったのは前者の突っ込み重視の溝落としである。そして拓海は立ち上がり重視の溝落としを行ったのだ
姫「嘘でしょ、、五連ヘヤピンを抜けて後ろに張り付かれた!!でも、残りは最後のS字しかない、、全力で逃げ切る!」

S字コーナー
拓「ここで抜けなければ負ける!」
姫「タイヤに余力はまだある、、最後まで行かせない!」
拓海のハチロクが先に仕掛け、角度を浅く取り立ち上がりに勝負をかけた
それに合わせるように姫のハチロクも浅くドリフトアングルをつけて抜けていく
完璧なツインドリフトでコーナーをクリアして行った
立ち上がりは拓海のハチロクが速かったが、姫のハチロクのエンジンから引っ張り出される190psが少ないストレートで引っ張り、姫の勝ちが決まったのである。
拓「ふう、やっぱこの人すげぇや」
姫「拓海君こそ相当速かったですよ」
拓「負けたのになんかスッキリとした気分だよ」
姫「私もそう思いますよ、、親父さんによろしく伝えといてください」
拓「ああ、また会えればまた」
姫「ええ」

次回 最終話 「県外遠征に向けて」

優雅に舞うハチロク もう一つのハチロク伝説 第二部

第21話 いろは坂で舞う
ハチロクが走り出し、バトルが始まった
右左とクネクネと連なるいろは坂を姫は須藤のエボⅢの前で走っている
須「凄まじいな、ハチロクとは思えない走り方をする、、4WDを乗った方が良いとも思える走りだ」
姫「愛華ランエボのお陰で4WDの大体の走り方が分かってる、、それを抑えてそれと同じ走りをすればいい、、お願いハチロク、、私に応えて!」
エンペラーメンバー「あのハチロク、恐ろしく速い、、だけど最後のストレートで勝ってくれるだろう」
姫「しっかし、あのランエボのパンパンというやかましい音はなんだよ!」
変にプレッシャーになるのは仕方ないだろう、須藤のエボⅢといえばミスファイアリングシステムが搭載されていることは知ってのことだろう。ミスファイアリングシステムの利点はターボラグを低減させ、加速を良くしているシステムだ、その為にNAのようなフィーリングを得ることが出来る。NAのようなフィーリングをもつターボマシン、、今回のバトルは姫にとってはかなりのプレッシャーを浴びていることになる。

安「、、、」
優「安時さん、あのバトルからここまで全て貴方がいましたが、何を企んでたんですか?」
安「、、、今から8年前くらいか、、お前らが走り出した頃だ、お前らがかつての滋賀草津スラッシャーチームのS180SXとバトルしてた時からお前らを見ていたんだ」
優「!?」
安「あの頃はまだ師匠やアイツがいた時だな、、姫ちゃんが下から物凄い勢いで登っていくのを見てその気迫が凄まじかった」
優「あのバトルを見てたのですか、、」
安「見ていた、その時のオーラから感じてたんだ、、このハチロクはできる、、いつかは最速になれるとね」
優「だからここまで姫ちゃんの実力を上げさせたということですか」
安「半分正解で半分不正解だね、荒削りをして速くさせたのはそうだが、姫ちゃん自身が成長したんだ、、俺はその手伝いをしただけさ」

バトルは終盤を迎えていた
33コーナーからのかなりの低速セクを抜け、最後の左コーナーに差し掛かった
姫「よし、あとはこのストレートだけ」
須「ここからだ、ミスファイアリングシステムと4WDの真価を、、鼻先さえ入れればこちらのもんだ」
姫「来る、、けどこの先の緩い左コーナーからの右で行ける、、ここで行く!!お願いハチロク、貴方のポテンシャルが頼りなの!!!」
横並びに近い状態でに橋を超え、その後の左コーナーで姫が勝負に出た
須「!?秋名のハチロクと同じことを!!無茶だ!!」
姫「お願い、行け、行け、行けてくれ私のハチロク!!」
姫の想いがハチロクに伝わり、限界ギリギリで立ち上がったハチロクが頭で右に差し掛かり、その後のストレートで須藤のエボⅢは前に出られなかった。この結果、姫が勝利した
須「流石だ、お前のような走りは秋名のハチロクと同じ様なものを感じたぜ」
姫「須藤さん、、」
須「認めよう、お前の走りとお前のハチロク、、そしてアイツの事も」

翌日
Zero fine
姫「何か忘れてる気がしてならないのよねぇ」
優「忘れてる?エンペラー襲撃や安時さんの特訓以外で?」
姫「そう、、」
ガチャ
拓「すみません、ここならハイメタのハチロクに会えると聞いて来たのですが」
姫「その呼ばれ方は私の昔の呼び名ですね」
拓「アンタがあの時走っていたハチロクのドライバーですよね?」
姫「そうですね、私があの時前に走っていました」
優「え?どういうこと?」
姫「優ちゃん、私が横浜から帰ってきた日に秋名山を攻めてたでしょ?その時にずっと残って走っていた時に秋名のハチロクにあってるの」
拓「アンタ、物凄く強い何かを持っている、、これまで以上、、いや、この感じはあのクソ親父に似ている」
姫「藤原 文太さん」
拓「親父を知ってんですか?」
姫「昔バトルして敗れたことがあるわ」
拓「マジかよ、、なあアンタ、アンタが良ければ今夜バトルしてくれないか?あのままで終わるのはちょっと歯がゆいし」
姫「構いませんよ、私もケリをつけたかったですし」
拓「なら夜の10時に秋名山に」

次回「優雅に舞うハチロク

優雅に舞うハチロク もう一つのハチロク伝説 第二部

第20話 ブレーキの達人...そして
姫「後ろから様子をみつつ、この車の走り方を見つける」
愛(...たったコーナー二つ抜けただけでこのCP9Aの走り方をもう掴んでいる...姉さんはコースへの適応力、マシンへの適応力両方が長けている...安時に伝えた方が良いかな)
二「初乗りな筈なのに何故そこまでやれるんだ、後ろからのプレッシャーもそうだが、、どこかトモさんに似ている所がある」
姫「分かってきた、この車の走り方、、仕掛けるならあの連続ヘヤピンコーナーで仕掛ける!」

酒「大輝が見かけないCP9Aとやりあってる?」
塾員「ええ、なんでも神零のランエボみたいです」
酒「あの人か、、昔ミラージュだったのにな」
塾員「来た」
酒「すごいな、速いことは速いか、、」
塾員「そうか、、、どうやらあのランエボのドライバーは神零の姉らしい」
酒「ほう、、にしてもこの先のスネークヘヤピンで何かが起こるな」

スネークヘヤピン
二「ピリピリと感じるぜ、ここで仕掛けてくるんだろ?」
姫「走りが違う、仕掛ける所を変える」
愛(ハンドルを持つと姉さんはかなり性格が変わるみたいだね、いつもはフワッとした天然な性格だけど、いざハンドルを持つと状況を読みながら攻める走り屋になる...姉さんは安時の言った通り、一つのステージ、、つまりは峠だけでは抑まらない走り屋だ)
二「仕掛けてくる感じだったが仕掛けてこなかった、、何か考えがあるのか?」
姫「ここしかない」
スネークヘヤピンで二宮が姫の仕掛ける感覚を察知して走り方を変え、抑える走り方をしようとしたがそれを姫はすぐに察し、スネークヘヤピンで仕掛けなかった
それに気を取られた二宮の隙を突き、スネークヘヤピンの後にある左コーナーで二宮の真横に着いた
二「な、何、なにが起きた!?」
驚くのは仕方がない、スネークヘヤピン最後の左は立ち上がりでいっきに右に道幅が広くなるためにランエボの立ち上がりスピードを稼いだ
それに連なるようにバックミラーから消えたランエボがEK9の横に並び左コーナーに入る。
イン側に着いた二宮がそこでは速く抜けれたが、次の右はイン側に着いているCP9Aが立ち上がり、そして抜いた
愛(凄い、カウンターアタックを綺麗にここで決めた...ここから先でもう追い抜きは出来ない、姉さんの勝ちだね)

二「まさかあそこで抜かれるとはね」
姫「あはは、あそこで道幅が広くなることが分かってたので仕掛けにいっただけですよ」
愛「綺麗にカウンターアタックを決めて勝利、、これならいけるね」
二「今度はちゃんとした車でバトルをお願いしますね」
姫「ええ、また」

二「トモさんに報告してもいいかもな、、負けから見つけることが出来るものがある、、か」

いろは坂
須「、、、」
安「、、、そうか、今から上がってくるか、、、今度用意しとくよ」
須「そろそろか?」
安「ああ、せいぜい喚けばいいさ」
数分後
安「来たな」
須「ハチロクか、あのエンジンはどうした?」
姫「直せれなかったので載せ替えです」
須「秋名のハチロクと同じだな」
姫「あのハチロクも載せ替えしたんですか」
須「最後の橋で勝てるはずが向こうが一枚上手だった、、あの聖域の悪魔には完膚なきまでに叩きのめされたがな」
姫「なるほど、、聖域の悪魔って誰ですか?」
安「姫ちゃん、それは俺だよ」
須「話は終わってからにしよう、ここの下見とかは大丈夫か?」
姫「ええ、夕方に小柏さんと走ったので大丈夫です」
須「なら大丈夫だな、勝負は俺が後方で抜かれないようにすればそちらの勝ち、抜かれたら俺の勝ちだ」
姫「、、、なるほどね」
須「よし、始めるぞ」

次回「いろは坂で舞う」

2017シーズンを振り返って 9月~10月編

さて、久々に筆を取りますね。今回はあの事件が過ぎ、新たにスタートしたTA界隈の17シーズン後半の9月~10月を記していこうと思う。

 

新体制

あの事件で埋めた穴は番外で記したように埋まっての新たな形で17シーズンの後半が始まった。

 

最初に開催されたのはSFWCのRd.6である。

 

私はサマーブレイク中に首都高バトルKAIDO 峠の伝説をしていたが、スキルアップのためのプラクティスは欠かさずに行っていた。

 

その結果が募りRd.6は2-4という結果で終わることができた。

 

この時点でVMMのコンストタイトルを得ることができたのである。

 

私は嬉しかった。一緒にこの一年を戦ってきたK.LINE氏に感謝しきれない。

 

IRCの延長戦

後半でIRCの延長でエキシビジョンカップを開催することを決め、IRC2017EXとして12月まで開催を決めた。

 

そんなEXのRd.1たターマックでエルキャピタンで開催した。

 

結果としては2位のタイムでRd.1を終えることになったが、次のグラベルのために妥協したのだから問題はない。

 

参加者が4人と少なかったが、だんだんと参加者が増えるだろうと思ったから気にはしなかった。

 

相方のドライバーズタイトルと最後の死闘へ向けて

10月に入ってすぐにあったのはSFWCのRd.7 SSR5 Rだった。

 

土日が参加できないために早めに走行をしたおかげで早めに速いタイムを出すことができた。

 

結果としては1-4で終わり、相方のK.LINE氏がドライバーズタイトルを会得することができた。

 

次は私の2位で終わっての1-2。

 

主催のアルエット氏からは最終戦がかなりの死闘になるといわれている。

 

だが、私は負けじと最高の結果で終われるように頑張ろうと思う。

 

重いハンデの中での勝利

IRC2017EXのRd.2はグラベルで、タヒチメイズで開催。

 

自称TA界隈一のラリーストを自負してるためにもここは負けられなかった。

 

ハンデが0.900と約1秒ある中で走行した。

 

本当に辛かったのはノーハンデのハチナツ氏に追いつくことだった。

 

本当に辛い中で最終日の21時、遂にハチナツ氏のタイムをハンデありで抜くことができた。

 

相当苦しい中だったが達成感がこの上なかった。

 

この刺激こそが生きているということなんだ...

 

私はそう思えるほど楽しかったのだ。

 

結果は1位で終わり、トータルでもトップのタイムをマークしている。

 

参加者も増えた。先ほど述べたハチナツ氏。

 

GT3の100%達成で息が合ったチノ氏が参加した。

 

こうやって増えてくれることは本当にありがたいのだ。

 

さて、今回はここで筆を置きましょう。次回は2017シーズン最後の11月~12月を記していこうと思う。

SFWCではVMMが1-2で終われるのか、IRC2017EXでトップタイムで終われるのか...

実力は裏切らない、持論である「6割の実力と4割の運」がここで意味を通すのである。

優雅に舞うハチロク もう一つのハチロク伝説 第二部

第19話 姉妹の絆
姫「伝えたい事?」
愛「うん、姉さんは今は群馬に住んでるでしょ?」
姫「そうね、去年までは横浜に住んでたけどね」
愛「あ、そうなの?私さ、横浜に住んでるの」
姫「横浜に?なんで会えなかったのかしら?」
愛「地域、、かな。私の場合、首都高に近い所に住んでるからかな」
姫「なるほどね」
愛「あとさ、4月からなんだけど、、神奈川エリアの実力がかなり高騰したの」
姫「となると、豪さんも速くなったってこと?」
愛「そうね、私や安時達Angel&Devilは独自で実力が上がってるけど、サイドワインダーに新しくメカニックに久保という元ラリーストが着いてから大分、神奈川エリアの実力が上がったよ」
姫「ねえ愛華、、」
愛「ん?」
姫「貴女のランエボの横に乗せてもらえないかしら?」
愛「構わないよ、23時まで時間があるし、八方ヶ原に行こう」

八方ヶ原
姫(上手い、4WDなのに綺麗に滑らせてコーナーを攻めている、、立ち上がりスピードはかなり速いな、、)
愛「姉さんの考えてること当てようか?」
姫「え?」
愛「私の走り方とこのCP9Aについて考えてるでしょ?」
姫「、、正解よ、ランエボって4WDでしょ?それなのに綺麗にリアが流れて立ち上がりスピードが速い」
愛「そりゃそうよ、このCP9Aは安時が弄ったんだから、、駆動配分は30:70、ランエボ特有のAYCの効きを強くして圧倒的な立ち上がりスピードを得ることが出来た私のランエボよ」
姫「ランエボの戦闘力は岩城さんとのバトルでよく分かっているけど、、それ以上にこのランエボは速そうだよ」
愛「ランエボの戦闘力もそうだけど、私の実力も相まってここまで実現できたの、、昔、私はミラージュを乗っててね、それでもそれなりに速いインプやGT-Rをカモってたわ」
姫「なるほどね」

姫「ねえ愛華、また会えるよね?」
愛「当たり前よ!それに、神奈川にバトルで来る場合は相手になるわ」
姫「、、、」
愛「そろそろ引き上げていろは坂に向かわないと、、」
そうしていると1台のEK9が現れた
二「見かけないが、東堂塾じゃないな」
愛「二宮じゃないの、塩那じゃなく今日はこっち?」
二「ええ、久々ですね、、何年ぶりですか安藤さん?」
愛「そうね、生き別れの姉さんに会うことが出来て私のランエボの横に乗せて久々に攻めていただけだしね」
二「、、速そうなオーラが確かに安藤さんの姉にも感じる、、一緒に走ってくれないか?」
姫「いいですけど、私のハチロクは向こうの駐車場ですよ?」
愛「私のCP9Aに乗りなよ、姉さんならランエボでも異常に速いと思うし」
二「決まりだな、、俺のEK9は東堂塾のスペシャル仕様だ、俺のブレーキングに着いてこれるかな?」

次回 ブレーキの達人...そして

優雅に舞うハチロク もう一つのハチロク伝説 第二部

第18話 いろは坂スペシャリストvs鳥籠の姫君
秋名山麓
姫「よし向かうかな、いろは坂へ」

いろは坂
愛「安時、今日でしょ?」
安「ああ、その前に小柏とバトルが先だ」
覇「貴様が聖域の悪魔か?」
安「ああそうだ、覇魔餓鬼、、いや街道プレジデント、、エモーショナルキングと呼べばいいか?」
覇「単刀直入だが、俺とバトルしろ!」
安「お断りだ」
覇「何故だ?逃げるつもりか?」
安「今はその気じゃないからな、、それにまだ時期じゃないしな」
覇「時期?」
安「まだCT9Aのセットが完璧じゃないしな、、今年中には撃墜させてもらうよ」
覇「ふっ、、いいだろう、せいぜい楽しませろよ」

夕方
姫「いろは坂って二つあるからあれ?と思ったけど、上りと下りで分かれてるんだな」
優「上りは広そうだね」

いろは坂頂上
小「来たな」
姫「どうも安時さん」
愛「久しぶり、、といか初めましてが正解かな、、姉さん」
姫「貴女が妹の愛華か、、確かに私と似ている」
愛「もう、姉さん冷たい」
安「はいはい、とりあえずは話をさせてくれよ」
姫「今日の夜に須藤さんとやり合うのですよね?」
安「ああ、その前に小柏といういろは坂スペシャリストとバトルしてくれ」
小「それについては俺から話す、エンペラーの須藤に勝つなら俺に食らいついてゴールするか勝てなければ負ける」
姫「まだ走ってないのにいきなりバトルは辛いのでは?」
小「俺とのバトルはバトルであってコースの特徴を知らせる走り込みの一つだ、勝ち負けは関係ない」
姫「そうですか、なら問題ないですね」
小「先行は譲る、もしかしたら俺が勝ちに行くかもしれないが一旦は走ろうか」

GO!
姫「勝ちに行くか、コース状況が分かれば私もそれなりに行けるのに」
小「痺れてきた、この気迫、、強そうだな」
いろは坂といえば言わずと知れたつづら折りな低速ヘヤピンコーナーばかりのコースだ
高低差が高く、ダラダラとしたアベレージスピードが有名でもある
小柏カイといえば紛れもなくいろは坂を毎日走り込んだ、いろは坂スペシャリストである。更には秋名のハチロクとのバトルで33コーナーでジャンプをしたのは皆が知っての通りだ
姫「何このコース、至る所でヘヤピンばっかでトップギアに入れづらい」
姫が焦るのは仕方ないだろう、初めてのコース、低速ヘヤピンコーナーの繰り返しでコツが掴めづらいからだ
小「なかなかやるな、藤原にそっくりだ」
姫「左足でブレーキを踏んだ方が綺麗に前に荷重がかかる」
小「なら仕掛けるか、この先の33コーナーで」
姫「何か来る感じがする」
小「ここだ!!」
角度を付けてそこからの立ち上がりで小柏は勾配を利用したジャンプを仕掛けた
姫「な、何だよそれ!!!」
小「悪く思うなよ、インベタの更にインは空中に描くラインだ!!この勝負は勝ち負け関係ないと言ったがやはり気が変わった、絶対に勝つ!!」

安「そろそろ33コーナーだ、小柏は仕掛けただろうな」
優「仕掛けた?というと?」
愛「このいろは坂には絶対に防げれない走行ラインがあるの、丁度33コーナーから39コーナーまでがそれが出来るポイントなの」
安「インベタの更にイン、ジャンプをしてショートカットをするんだ、下手にやってミスをしたら車は横転かサスが逝く」
優「ということはあの小柏というひとは成功して姫ちゃんの前に出たということ?」
愛「ええ、ここからの巻き返しはかなり難しい、ただたった一つの勝機が見つかれば逆転のチャンスがある」
安「おそらくすぐに見つける、最後のストレート手前二つのコーナーには溝がある。それに姫ちゃんが気づけばこのバトルは姫ちゃんの勝ち」
その頃
姫「一か八か、ここで仕掛ける!」
最後の39コーナーで姫のハチロクが角度をつけて飛んだ!
小「やりやがった、1発でジャンプをクリアしやがった」
姫「恐ろしい、須藤さんとのバトルではやらないようにしよ」

ストレート前のヘヤピンコーナー
姫「ん?段差が見える、、まさか、アレをすればいいのか!」
小「仕掛けてくるつもりか?」
姫「行っけー!!」
小「秋名のハチロクと同じ立ち上がりスピード、横に付かれた」
右のヘヤピンコーナーから左のコーナー、姫が不意に仕掛けた溝走りによって横に並び、次の左コーナーでSW20より先に姫のハチロクが減速し、SW20の内側に付く
小「クソッ、抜かれた!」
姫「これで抜かれないようにすれば私の勝ちだ!!」
SW20がラストのストレートで離されて行くのを見て小柏はアクセルを抜いた、これによって姫の勝ちで終わった
小「流石だな、1発でジャンプをクリアしたうえに藤原と同じ立ち上がりでやられたんだ、素直に負けを認めるしかないよ」
姫「いえいえ、小柏さんがあそこで前に出てくれたおかげでここの走り方が分かりました」
小「そうか凄いな、適応力もトレースも上手いとなるとな、、また機会があったらやろうな、それまでに腕磨いとくわ」

愛「そう、姉さんが勝ったのね、、了解」
安「勝ったか、これなら問題ないな」
優「良かった」
愛「これなら須藤は簡単に倒せれるな」

夜 19時 ファミレス
愛「ここのジュースは美味しいんだよねぇ」
姫「愛華、いきなりファミレス行こうと言ってたけど、何かあるの?」
愛「姉さんに伝えたい事があるの」

次回「姉妹の絆」

優雅に舞うハチロク もう一つのハチロク伝説 第二部

第17話 決着と四神
?「スピンアウトの理由はあんの?」
?「ウチもFD使いだからこそなんだ、、走りが危うい、焦りがみえてる、、詰めれずにアウトなのはそのためさ」
?「百合香がそういうのなら私は納得するよ」

姫「後ろから迸るオーラが私には分かる、、優ちゃん、、本領発揮だね」
優「さあって、後追いなら状況を見て抜いていけれるから気が楽だ、、ハチロクとは思えないほどのコーナースピードだ、、マシンコントロール、ブレーキ時のヒールアンドトゥ、状況に合わせたパッシング、、どれをとっても姫ちゃんは一流だ」

真「ハイメタのハチロクのコーナースピードは異常だね、秋名のハチロクと同じだし」
沙「そうね、この状態なら十中八九ハチロクが抜かれることは無い、、だけど、藤山さんはしっかりと追いついて行ってる、これは面白い結果が見れるかもしれないよ」

C-121
?「姉さん、安兄ぃはここで見ろって言ってたの?」
?「ああ、言ってたよ、、ここで決着が着くし、決まったら四神に連絡しないといけないからね」
ここでスキール音とエキゾースト音が近づき、一気に突っ込んできた
?「来た!」

優「ここが勝負どころだ!!」
姫「ここで決める!!」
お互いが同じタイミングでブレーキを踏み、同じようにコーナーに入る
?「あそこまで突っ込んだのは良いけど、FDは角度を付けすぎだ」
優「ここからアクセル全開!!」
ズルッ!!
姫&優「!?」
FDが角度を付けすぎ、アクセルを踏み込んだ際に急に起きたオーバーフロー、、リアが滑り、マシンはスピンをした
優「やっちまった、、オーバーフローがここで来るのかよ!」
マシンはギリギリガードレール手前で停止し、この結果、姫の勝ちが決まったのである

?「そう、C-121ね、向かうわ」
?「百合さんから?」
?「うん、百合香ちゃんの言う通りだったよ、FDがスピンしてハチロクの勝ちだって」
?「読み当り、、向かおうかね」

姫「優ちゃん、、」
優「、、、ハハハ勝負は負けちゃったか、、でも、なんか気分が晴れた気がするよ」
姫「そうね、いい勝負だったよ、、優ちゃんとこうして本気のバトルで分かり合えたことは最高だよ」
優「いろは坂であのランエボをぶっちぎって来いよ、応援しているよ」
?「いい勝負だったな、、君たちの走りは間違いなく上を目指せる走りだったよ」
そう言って現れた三人の女性、1人は右目に包帯を巻いた女性、もう1人は頭にサングラスを掛けた女性、もう1人は普通な感じの女性だった
優「貴方がたは?」
罪「おっと失礼、私は茅野 罪歌、皆からは神龍と呼ばれてる走り屋さ」
百「ウチは落合 百合香、神帝と皆からは呼ばれてる」
霊「私は片山 霊華、神鬼なんて大層な呼ばれ方されてるよ」
姫「、、、」
霊「フフッ本当に似てるわね、愛華ちゃんと」
姫「ん?愛華って誰ですか?」
罪「本当に知らないか?まあ無理もないよね」
百「君にはさ、妹がいるのよ、、ウチら"四神"の1人にして頭の"神零"のね」
姫「私に、、妹が?」
優「それは初耳だよ、でもなんで姫ちゃんは知らないの?」
霊「簡単なことよ、、生き別れなんだから」
姫「母は何も言わなかった、、私に妹がいることなんて、、生まれて一年後に両親が離婚したことは知ってたけど、、なんで言わなかったの、、」
百「悲しませるし、会いに行くからと思ったのかもしれない、、神零、、愛華はそう言ってたよ」
姫「妹の愛華、だっけ、、大きくなったはずなのになんで会わなかったの?」
罪「愛華は過去にお前の走りを見ていたよ、秋名で昔バトルした藤原 文太とのバトル、、あれを見てたよ」
姫「!?、、会えることって出来ますか?」
罪「会えるよ、明日、、いろは坂でね」
霊「私たちは今回のバトルを安時に頼まれて見に来たの、、ここでスピンしたことは安時の姉から連絡あってきたし、安時の姉も見てたのよ」
百「今回のバトルで意思が分かった、、アンタなら大丈夫とね」
優「へぇ、見定める為に来たわけか、、姫ちゃんの実力は私は分かるよ、適応力とマシンコントロールは一流だから」
罪「君もいろは坂に来た方が良いかな」
優「え?」
罪「君にも来て欲しいことがあるからね」
姫「、、、」


いろは坂
安「愛華、エボⅥの調子はどうだ?」
愛「問題ないよ、安時のセットした今回の足回りは充分だよ」
安「そう、今回はあのパンテーラもエンペラーもいなかったから走り込みが出来たしな」
小「ちょっとええか?」
安「小柏、丁度いい時に来たね」
小「丁度いい?まぁいいや、お前らエンペラーに喧嘩売るんだってこと聞いてな、どうするのか聞きたかったんだ」
安「俺らAngel&Devilは出向かない、、けどさ、群馬に秋名のハチロク以外にとてつもなく速い奴を見つけてね、そいつで喧嘩を売るだけさ、まあ俺は昨日に須藤を負かしたからいいしな」
小「なるほどな、そいつの実力を俺が見定めてもいいか?」
安「構わない、いや寧ろしておいて欲しい、アドバイスを伝えるためにもこのいろは坂の走り方を知っておいた方が良いしな」
小「そう、明日のいつにそいつは来るんだ?」
安「夕方だ」

 


次回「いろは坂スペシャリストvs鳥籠の姫君」